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ドラッカーとコトラーのマーケティング

2012年11月06日
ドラッカー(左)とコトラー(右)



「マネジメント」という言葉を世に広めたのはドラッカーである、のはご存知かと思いますが、ドラッカーが「マーケティング」の重要性についていち早く指摘したのはあまり知られていません。

従来の「誤ったマーケティングの理解」は、「自分たちは売る側である」というアプローチからくるものでした。
  ・ 何が売れているのかを調べる
  ・ 「何を売りたいのか」で考える
  ・ どうすれば売れるのかを考える
  ・ データ分析中心の作業
(出所)藤屋伸二『まんがと図解でわかるドラッカー』,別冊宝島1710,2010年。

ドラッカーは、まず、マーケティングがあくまでもマネジメント活動の一部であり、顧客を創造するために、「イノベーション」と合わせて企業が担う基本機能と位置付けました。そのうえで、マーケティングを「組織をして成果を上げさせるための道具・機能・機関」と定義しました。

つまり、真のマーケティングは「顧客」からスタートし、アプローチすることとなります。
  ・ 現実、欲求、価値を理解する
  ・ 「顧客は何を買いたいか」を問う
  ・ 顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれであると言う

ドラッカーは、究極的には「マーケティングの理想は販売を不要にすること」とし、マーケティングの目的は、「顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすること」だとしたのです。
(出所)P.F.ドラッカー『マネジメント(エッセンシャル版)』,上田惇生編訳,ダイアモンド社,2001年。

マーケティングと言えば、コトラー。論点をマーケティングに絞り込み、その体系化に注力したのがフィリップ・コトラーです。コトラーも数多くの著作を世に送り出していますが、マーケティングの研究者だけあって、その時代、状況など変化に対応して、自身の理論や主張を柔軟に対応させています。コロコロ言うことがかわっていくのでコトラーは好きじゃない、と言う人もいますが、マーケティングの研究者として当然だと私は評価します。

コトラーはドラッカーのマーケティング論を発展するカタチで、「どのような価値を提供すればターゲット市場のニーズを満たせるかを探り、その価値を生み出し、顧客に届け、そこから利益を上げること」と、マーケティングを定義しています。基本的にコトラーのマーケティング定義も、ドラッカーの考えとそれほど大きな違いがないことが分かるでしょう。
(出所)P.コトラー『コトラーの戦略的マーケティング』,ダイアモンド社,2000年。

当勉強会の名前にも入っている「マーケティング」という言葉
「マーケティング」という言葉はよく聞くけど、具体的にはどういうことなのかを理解し、ビジネスの現場で活用し成果をあげるにはハードルが高いようです。ドラッカーやコトラーといった代表的な研究者の定義を理解することで、マーケティング理解への第1歩にしたいですね。
【浜ドラマケ勉強会 主宰 道喜(どうき)道恵】




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投稿者:浜松ドラマケ勉強会 │ 09:01 │ コメント(0) │ 実践メモ
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