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2009年から2014年の間、26回にわたって開催されていた「浜松ドラッカー勉強会」の公式ブログです。ドラッカーの理念をベースに、経営やマーケティングに関して学ぶ場所でした。現在は開催されていません。
戦場は顧客の心の中に
2012年11月17日
「安い」だけでは消費者の心を掴めなくなってきました。外食産業だけでなく、小売業でも価格競争だけで成果を上げ、生き残るには困難な状況になってきています。
かつて「低価格競争」の代名詞だったハンバーガー業界は、付加価値メニューやサービスの提供で差別化をはかっています。牛丼チェーンも牛丼の値下げ競争で体力を消耗しつくし限界にきています。電機メーカーは世界規模の価格競争に負け、「負け組」だと社長自ら宣言した企業もありましたが、生き残りのカギは独自技術や付加価値であると言っています。
低価格競争は、ライバルとの相違を消費者に明確に示すことができるものですが、競争の激化は経営体力を疲弊させ安定した経営ができなくなる、というのはマーケティングや商業の教科書に必ず書いてあることです。
日本マクドナルドの原田社長は、かつての「59円バーガー」の低価格戦略は「間違った経営戦略」とし、「独自の価値を常に創造しなければ、価格競争に向かうのは当たり前。日本企業は価格でなく価値で勝つ」と言っています。
『競合と戦わずして勝つ戦略』の著者、丸山氏は、「顧客のニーズやウォンツをつかみ、それに応えて顧客を満足させる」という「顧客志向コンセプト」が機能しなくなってきたと指摘しています。細分化しつくされた市場、その細分化された市場でひしめきあって競争する数多くの企業。どこも同じような機能を持つ商品が店頭に並び、消費者を惑わしているといいます。そうなると、上記のとおり、消費者への一番のアピールは「価格」となり、また経営体力を消耗させる無限ループに陥ることになってしまいます。
丸山氏はこの局面を打破するには、「競争志向コンセプト」こそが企業が生き残るための基本理念であると提示しています。「どのように差別化して競合と戦っていくか」に注力する“知的戦い”であるといいます。
焦点は「差別化」ですが、とくに「顧客の心の中での差別化」にある、というのが注目すべき点でしょう。
「心の中での差別化」とは、「競合品にはない新しい特徴を自社商品の優位性として“顧客の心”に鮮明にアピールすること」と定義しています。この「心の中での差別化」を「戦略」をとおして、「持続可能な優位性」と出来る企業が生き残れる、と言っています。
では、生き残れる企業になるために、自社の顧客に対する「心の中での差別化」をどう構築し、「戦略」とし、「持続可能な優位性」へと転化していくのか?既存理論でいえば、「付加価値(バリュー)」「知覚マーケティング」とどう異なるのか?、浜松の企業にあてはまるのか?などなど、とても気になるところではないでしょうか。
実際の現場と照らし合わせながら、熱い議論を戦わせております。そんな勉強会の第14回目は、11月19日(月)です。若干お席があるようですので、ご興味ある方は早急にFacebookページからどうぞ。ご参加お待ちしております!
浜松ドラマケ勉強会とは?

かつて「低価格競争」の代名詞だったハンバーガー業界は、付加価値メニューやサービスの提供で差別化をはかっています。牛丼チェーンも牛丼の値下げ競争で体力を消耗しつくし限界にきています。電機メーカーは世界規模の価格競争に負け、「負け組」だと社長自ら宣言した企業もありましたが、生き残りのカギは独自技術や付加価値であると言っています。
低価格競争は、ライバルとの相違を消費者に明確に示すことができるものですが、競争の激化は経営体力を疲弊させ安定した経営ができなくなる、というのはマーケティングや商業の教科書に必ず書いてあることです。
日本マクドナルドの原田社長は、かつての「59円バーガー」の低価格戦略は「間違った経営戦略」とし、「独自の価値を常に創造しなければ、価格競争に向かうのは当たり前。日本企業は価格でなく価値で勝つ」と言っています。
(出所)産経ニュース【番外編Theリーダー】マックの59円バーガー「間違った経営戦略」 原田社長、低価格競争に警鐘、2012.10.10。
『競合と戦わずして勝つ戦略』の著者、丸山氏は、「顧客のニーズやウォンツをつかみ、それに応えて顧客を満足させる」という「顧客志向コンセプト」が機能しなくなってきたと指摘しています。細分化しつくされた市場、その細分化された市場でひしめきあって競争する数多くの企業。どこも同じような機能を持つ商品が店頭に並び、消費者を惑わしているといいます。そうなると、上記のとおり、消費者への一番のアピールは「価格」となり、また経営体力を消耗させる無限ループに陥ることになってしまいます。
丸山氏はこの局面を打破するには、「競争志向コンセプト」こそが企業が生き残るための基本理念であると提示しています。「どのように差別化して競合と戦っていくか」に注力する“知的戦い”であるといいます。
焦点は「差別化」ですが、とくに「顧客の心の中での差別化」にある、というのが注目すべき点でしょう。
「心の中での差別化」とは、「競合品にはない新しい特徴を自社商品の優位性として“顧客の心”に鮮明にアピールすること」と定義しています。この「心の中での差別化」を「戦略」をとおして、「持続可能な優位性」と出来る企業が生き残れる、と言っています。
(出所)丸山謙治『競合と戦わずして勝つ戦略』,日本能率協会マネジメントセンター,2008年。
では、生き残れる企業になるために、自社の顧客に対する「心の中での差別化」をどう構築し、「戦略」とし、「持続可能な優位性」へと転化していくのか?既存理論でいえば、「付加価値(バリュー)」「知覚マーケティング」とどう異なるのか?、浜松の企業にあてはまるのか?などなど、とても気になるところではないでしょうか。
実際の現場と照らし合わせながら、熱い議論を戦わせております。そんな勉強会の第14回目は、11月19日(月)です。若干お席があるようですので、ご興味ある方は早急にFacebookページからどうぞ。ご参加お待ちしております!
【浜ドラマケ勉強会 主宰 道喜(どうき)道恵】
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