ホーム › あなたは成果をあげる人ですか?

2009年から2014年の間、26回にわたって開催されていた「浜松ドラッカー勉強会」の公式ブログです。ドラッカーの理念をベースに、経営やマーケティングに関して学ぶ場所でした。現在は開催されていません。

あなたは成果をあげる人ですか?

2013年04月11日
ドラッカーのキーワードの1つに「成果」があります
「成果」を英語にすると、results、efforts、achievement、accomplishmentなども挙げられるのですが、ドラッカーはperformanceを使っています。
組織構造は、組織の中の人間や組織単位の関心を、努力でなく成果に向けさせなければならない。成果こそ、すべての活動の目的である。
"Organization structure should direct the vision of individuals and of managerial units toward performance rather than toward efforts. And it should direct vision toward results, that is, toward the performance of the entire enterprise." (エッセンシャル版『マネジメント』より)

performanceの意味はいくつかありまして、一般的には「パフォーマンス」とカタカナになり演奏や演技などと捉えられています。辞書を引くと、
 1 (楽曲の)演奏;(演劇などの)上演,公演,興行;(動物の)芸;(儀式などの)挙行
 2 [U][C]遂行,実行,履行,功績,成果;(作品・作物などの)できばえ
 3 ((a ~))(奇妙で軽蔑に値する)行動,愚行
 4 [U]反応の仕方;(機械の)性能;(人の)実行力,手ぎわ (yahoo!辞書より)
とあり、performanceとは「遂行」「実行」「行動」といった、「実際にどんなことをしたか」という意味合いだと理解できます。

ドラッカーは、組織活動の目的は成果をあげること、と繰り返して言っています。成果をあげる=実際にどんなことをしたか、に価値を置いているのです。
では、成果はどうやってあげればいいのでしょうか?どういうタイプの人が成果をあげれるのでしょうか。気になりますよね。
私は、成果をあげる人間のタイプなどというものは存在しないことに、かなり前に気づいた。私が知っている成果をあげる人は、気質と能力、行動と方法、性格と知識と関心など、あらゆることにおいて千差万別だった。共通点は、なすべきことをなす能力だけだった。(『経営者の条件』より)
成果をあげるには、性格、強み、弱み、価値観、信条はいかようであってもよい。なされるべきことをなすだけでよい。成果をあげることは、習慣である。したがって、他の習慣と同じように身につけることのできるものである。そして身につけなければならないものである。(『経営者の条件より』)

要するに、成果をあげる能力は、生まれつきのものではなく、習得するべきものだと言っています。では、なすべきことをなし、習得する能力とはどういったものなのでしょうか。それは5つあります。(『経営者の条件』より)

 1.時間を管理すること。つまり、何に時間を取られているかを知り、残されたわずか何時間を体系的に使うことである。
 2.世の中への貢献に焦点をあわせることである。すなわち、成果に精力をむけることである。
 3.自らの強みに基準を据えることである。上司、同僚、部下についても、強みを中心に捉えることである。
 4.力を集中することである。優先順位を決め、それを守ることである。
 5.成果をもたらすよう意思決定を行うことである。

習得すべき5つの要件。どうですか?成果、実際にどんなことをしたか、を中心に時間や行動様式を変えていくことを習慣化していかなければ、身につかない能力のようです。かなり厳しいですが、「成果をあげることは学ぶことはできるが教わることはできない」、これは「自己開発」なのだ、とドラッカーは言います。そして、「知識やスキルや習慣をいかに身につけたとしても、ます初めに成果をあげるための能力を向上させておかなければ何の役にも立たない」とも言っています。いかがですか?さて、どこから見直してみますかね。

*****

ちなみに、おととし生まれたムスメの名前を考えるとき、まっさきに思いついたのが「みのり」でした。実り=成果、です。ドラッカーからです。また「みのり」は「御法」というのもあって、私の大好きな源氏物語第40巻の巻名でもあったりします。御法の花は蓮の花のことでもあります。「実りある人生」「成果をあげる人になる」なんていいなぁ、と思っていたのですが、生まれた顔を見て、「あ~、みのりじゃないな」と。今は彼女にあった(と思われる)名前です。
【浜松ドラマケ勉強会 主宰 道喜(どうき)道恵】



浜松ドラマケ勉強会とは?

浜松ドラッカー&マーケティング勉強会

ドラッカーの理念をベースに、経営やマーケティングに関して学ぶ、オープン勉強会です。
浜松ドラマケ会公開講座は、基本奇数月の第三月曜日ですが、祝日の場合のみ翌週(第四月曜)になります。
どなたでもご参加いただくことができ、お申し込みはFacebookページのイベントで受け付けています。

⇒浜松ドラマケ勉強会Facebookページはこちら




同じカテゴリー(実践メモ)の記事
投稿者:浜松ドラマケ勉強会 │ 15:55 │ コメント(0) │ 実践メモ
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。

この記事へのコメント

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
削除
あなたは成果をあげる人ですか?
    コメント(0)